日焼け後の脱毛は?注意点や対処法
多くの脱毛サロンでは「脱毛中の日焼けは避けるように」釘を刺されます。
とはいえ、脱毛完了までにはある程度の期間を必要とするため「夏でも一切日焼けしちゃダメなの?」と感じる人も多いでしょう。

そこで今回は脱毛と日焼けの関係性を解説しながら、注意点や気を付けたいポイントを具体的にまとめました。

脱毛の仕組み

脱毛と日焼けの関係性を知る上では、まず現在主流となっている「光脱毛」の仕組みを正しく理解しておく必要があります。

光脱毛とは端的に言えば、ムダ毛が生えている部分にレーザー光線を照射して施術を行う方法ですが、毛根の核である毛乳頭に熱ダメージを与えることで、毛根の細胞破壊を狙っています。
この際、どのようにして毛乳頭に熱ダメージを与えるかというと、毛や毛根のメラニン色素(黒色)に反応させて光を照射する仕組みとなっています。

この仕組みにより黒い部分、つまり黒色の毛と毛根だけにダメージを与え、肌に負担を加えることなく脱毛効果を引き出すことが出来るんですね。

「脱毛サロンで日焼けがNG」と言われるのには、この光脱毛の仕組みが大きく関係しています。
※医療脱毛で主流のレーザー脱毛でも、同様に日焼けはNGとされているところが多い

脱毛中の日焼けによって起こるリスク

日焼けをすると当然ながら肌は日焼けによって黒くなります。
すると前述した光脱毛の仕組み上、レーザー光線を照射した際、以下のようなリスクが発生してしまいます。

■リスク①:脱毛効果そのものの低下・・・メラニン色素(黒色)に反応させて光を照射するため、日焼けしていると黒くなった肌にも光が反応して分散され、毛根へ十分なアプローチが難しくなります。

■リスク②:肌トラブルの原因となる・・・日焼けした肌は一種のやけど状態であり、水分が失われて乾燥したコンディションとなっています。そこへ光脱毛のレーザー光線が当たることで、更なる熱によるダメージが加わり乾燥が促進され、色素沈着・シミの発生を招くリスクを高めてしまいます。

更に日焼けの肌はバリア機能が低下しており、レーザー光線照射によって毛穴の炎症を引き起こす可能性も高めてしまいます。

■リスク③:施術時の痛みを強くする・・・日焼けの影響で黒くなった肌には光脱毛のレーザー光線が反応しやすく、痛みを強くする原因となります。日焼け直後の場合、肌が敏感な状態で施術を受けると、さらに強く痛みを感じる可能性が高まります。

以上のように脱毛効果の低下だけでなく、日焼けをした状態での施術は痛みを強めるだけでなく、様々な肌トラブルのリスクを高めてしまうリスクがあります。
場合によっては毛嚢炎など皮膚の病気を引き起こす可能性もありますので、「日焼けを控えるように」言われている場合は十分注意するようにしましょう。

脱毛中の日焼けはどこまでOK?施術休止期間は?
言うまでもなく、脱毛中の日焼けは避けておくに越したことはありません。
それでも日焼け止めを塗っているのに焼けてしまうので、不測の事態が発生する可能性は大いに考えられます。

では脱毛中の日焼けはどの程度までがアウトなのでしょうかか?
また、日焼けした場合はどのぐらい施術を受けられないのか?についてもご紹介しておきましょう。

【日焼け部位のアウト・セーフライン】
基本的の多くのサロンでは、「施術箇所の日焼けをしていると、施術は行えない」と定められています。従って施術箇所以外の日焼けであれば、予定通り施術を受けられるケースが多いでしょう。

【日焼けした場合、施術を受けられない期間の目安】
日焼けによって施術不可となった場合でも、再開時期は季節ごとに変動する場合が多くなります。

・夏~秋に日焼けした・・・施術の休止期間は目安として3か月程度
・冬~春に日焼けした・・・施術の休止期間は目安として2か月程度

【【日焼けの度合いに関するアウト・セーフライン】
判断基準は基本的に「肌の色に変化があるか否か」です。日に焼けたと感じても、肉眼で肌色の変化を確認できない程度であれば、肌の熱が引いたタイミングで施術OKとなる場合があります。

日焼けしてしまった時の対処法と注意点
「注意しても日焼けしてしまった…」
そんな時の対象法と注意点をここでそれぞれご紹介しておきましょう。

【日焼けした際の対処法】
①まずは日焼けケア
日焼けしてしまったとしても、回復を早めるため、落ち込まずになるべく早い段階で処置を行うことが大切です。

まずは日焼けした肌を冷やすため、ガーゼやタオルなどに包んだ氷・冷却材を肌に充ててほてりと炎症を沈めます。この際、直接肌に冷たいものを当てるとダメージが悪化するリスクを高めますので注意しましょう。

②保湿
日焼けした肌は乾燥状態にあるので肌本来のバリア機能を呼び戻すため、十分な保湿を行います。水分を取り戻すことでターンオーバーが正常化され新しい肌へと再生していきますので、1か月程度は入念な保湿のため、低刺激の化粧水や美容液を用いてケアしましょう。

③ビタミンCの補給
ビタミンCの補給により強い抗酸化作用で肌トラブル解消を促します。経口摂取だけでなくビタミンCが配合されている化粧品なども併せて使用すると良いでしょう。

ちなみにビタミンCの持つ抗酸化作用にはメラニンの元になるチロシンの酸化防止、更にはすでに発生したメラニンの還元作用も持ち合わせています。

【日焼け後の施術について】
■日焼けした部分は基本的に施術できませんので、その他の部位から施術をしてもらう選択に変更しましょう。
■日焼けにより施術不可になってしまったとしてもすでに入れている予約はキャンセルしなければいけません。この際、大半サロンでは施術前日までのキャンセル出ないとコース1回分が消化扱いとなってしまいますので注意が必要です。

日焼け状態で脱毛できるところも
ここまででご紹介してきたとおり、日焼けは脱毛効果を低下させるだけでなく、様々なリスクを生む現況ですので、基本的には避けた方が無難です。
ですが「日焼け状態だと絶対施術は受けられない訳ではありません」

例えば「ハイパースキン脱毛」という方法は、一般的な黒いメラニン色素に反応する性質の光ではなく、「毛の種(発毛因子)」だけに作用するため、日焼けを気にせず施術を行うことが可能です。

もちろんすべてのサロン・クリニックでこのような「日焼け状態でも施術OK」な方式が用意されている訳ではありませんが、どうしても日焼けは避けられない、日焼けを気にせず脱毛に通いたいという方は選択肢のひとつとして考えてみても良いでしょう。

以上、今回は日焼けと脱毛の関係性や注意点などについて詳しくお伝えしました。
日焼けNGのサロン・クリニックで脱毛中に日焼けしてしまうと、結果的に施術が受けられず、脱毛完了の時期がかなり伸びてしまいますので、事前に日焼けの是非を確認したうえで対策は十分に行っておくよう心がけましょう。

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