ムダ毛処理や美容を意識するのは何も大人ばかりではありません。特に思春期を迎えた中高生にとって、ムダ毛や美肌は気に掛けることが大きい部分でしょう。
では未成年はプロの脱毛を受けられるのでしょうか？
今回は「脱毛と年齢」をテーマに、未成年の脱毛の可否や注意点などをまとめました。
未成年でも脱毛は受けられる
結論から述べると、「未成年でも脱毛はOK」です。
ただし、サロン・クリニックで未成年が脱毛を受けるためには親権者の同意を得なければいけません。
具体的には親権者の同伴もしくは同意書が必要となるのです。
これはサロン・クリニックが独自に定めている訳ではなく、法律に則ったうえでの決定ですので親の同意は基本的に必須だと考えましょう。
【民法第5条（未成年者の法律行為）】
第1項
未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
第2項
前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
第3項
第1項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。
上記民法第5条にある「未成年の法律行為」とは、売買や贈与や交換といった契約を示しており、仮に未成年が法定代理人（主に親権者）の同意を得ずに法律行為を行った場合、その法律行為はいつでも、すぐさま取り消すことが可能だと定められています。
つまり脱毛サロン・クリニック側は、もし親権者の同意を得ず未成年者と契約を行った場合、その後いつでも無条件で契約の取り消しをされてしまう危険性を常に抱えることになるのです。
ですから自分がまだ未成年で、サロン・クリニックに通って脱毛をしたいという方は、まず親の了承を得るのが第一ステップだと言えるでしょう。
未成年の脱毛には条件がつくことも
未成年は基本的に親の同意が必要と説明していますが、サロン・クリニックごとにその他細かい契約のための条件を定めているところも多く存在します。
具体的な未成年が脱毛に関する契約を行うための条件をご紹介しましょう。
■年齢は15歳以上
■契約時のみ保護者の同伴が必要
■契約時、施術時にも保護者の同伴が必要
■カウンセリング時に親の同伴が必要
■契約時に保護者と電話確認を取る必要がある
■保護者もパッチテストの体験が必要
■生理が2回以上きている
これら様々な条件がサロン・クリニックごとに設定されているのが普通ですから、気に入ったサロン・クリニックを見つけた場合は契約条件も同時に必ずチェックするようにしましょう。
脱毛に適した年齢はある？
一昔前は「脱毛は大人が行うもの」という風潮がありましたが、最近では脱毛マシンの性能が改良されたなく、施術料金の低下といった影響も受けて脱毛利用者の低年齢化が進んでいます。
ですが多くの脱毛サロン・クリニックが13～15歳以上といった年齢制限を設けていることからも分かるように、低年齢での脱毛に関してリスクがないわけではありません。
【脱毛を低年齢で行うリスク】
・思春期での脱毛は肌トラブルを引き起こすことも
・身体の機能が未成熟なため、脱毛の刺激に対し過敏な反応を起こしやすい
・生理が順調に来ていないタイミングではホルモンバランスが安定しておらず、様々なトラブルのリスクが高まる
・毛周期のリズムが不安定なため、脱毛効果が出にくい
こういった様々なリスクやデメリットを保護者の方にも理解してもらったうえで、自分が本当に脱毛に適した状態を迎えているのか冷静に判断することが大切です。
脱毛に反対する親の意見は？
脱毛に対する意識や印象次第では、未成年のわが子が脱毛に通うのは反対だと考える保護者の方もいらっしゃるでしょう。
では何故保護者の方は未成年の脱毛に反対するのか？
各種アンケート結果や独自のリサーチを元に、「保護者が未成年の脱毛に反対する理由トップ5」をまとめました。
■1位：肌への影響や施術による肌トラブルが心配
■2位：強引に勧誘されたり、高額契約の危険性が不安
■3位：脱毛は大人のためのものである
■4位：経済的な事情
■5位：脱毛をやるべきタイミングと思えない
ご覧の通り、1位・2位は脱毛サロン・クリニックに対する印象や不安が大きな原因となっていることが分かります。
未成年者の方は自分自身で説得しようとするのではなく、一度無料カウンセリングを保護者の方と受けてみるなど、まずはサロンやクリニックのリアルな中身を知ってもらうところから始めるのもひとつの手でしょう。
未成年ならでは脱毛を受けるメリット
ここまでの内容だけ見ると、「未成年には脱毛はまだ早いのでは？」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが未成年だからこそプロの手によって脱毛を受けるメリットも確かに存在します。
代表的なメリットが「自己処理によるリスクの軽減」です。
未成年の身体はまだ未成熟ということもあり、お肌も非常にデリケート。そんなデリケートなお肌にとってカミソリや毛抜きによるムダ毛の自己処理は大きな負担となり、肌ダメージの蓄積につながってしまいます。
もちろんダメージが蓄積すれば、肌荒れや肌のがさつき、色素沈着など、肌にとって様々なリスクを引き起こす可能性がアップするのは言うまでもありません。
しかも自己処理をするのは美容や肌、ムダ毛に関する知識が少ない未成年者です。違った知識ややり方でムダ毛の自己処理を続けていると、後々になって大きなツケを払うことにもなりかねない訳です。
そこで若いお肌を美しく育てるために、プロの手によって脱毛を受けるメリットが出てくるのです。
未成年が脱毛を受けるには保護者の同意が必要ですが、様々なメリット・デメリットを自分自身だけでなく保護者の方にも理解してもらったうえで、自分に合ったサロン・クリニックでの脱毛デビューを考えてみてください。
